散髪やさんの呟き(優しい人達)
定年された頃より、外国旅行をされている老夫婦や、おひとり様が、沢山おられ、
行かれては、色々な、土産話しを伺いながらの散髪のひとときは、小さな箱から、
視界が遠くに飛ばせるので、私にも、嬉しい時間である。
しかし。コロナ渦。
にっちも、さっちも状態。
朝そんな、おじちゃんが、
待合でお待ちの時間に、
さっき描いたよ。
と、見せてくださった。
優しく微笑む象さんだ。
貰ってもいいんですか?
えっ。下手くそやのになぁ。
近頃。みんな、突然、老いてきてはるなぁ。
と、コロナ渦に、感じる
壁面に、一筆描きコーナーでも、作ろうかな。
外気は、ゆうに33℃を越えていそうだ。
今、電話が、入った。
明日、何時からやってますか。
86歳のおじちゃんだ。
明日が、最後になります。と言われたので、
少し早めの時間をお伝えした。
おじちゃんは、老ホームに、行かれるらしい。
大きく家業をなさってたのに、
たたまれて、子供に言われるままに、アパートを建てられたのに、
他人に貸すと、家賃収入の方が、高いから。
と、言われたらしい。
おじちゃんは、いつも、優しい笑顔で、
人生たるを、語ってくださっていた。
人の老い方を斜めから
眺めさせて頂きながら、
色々考えさせられる残暑の昼さがりである。
完
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